とけろぐ

神経芽腫とカテコールアミン代謝

カテコールアミンとはドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリンなどのカテコール+アミノ基でできている神経伝達物質の総称です。

ドーパミンは減少によりパーキンソン病を起こすことで有名です。(この表現はあまり適切でない)

しかし、がんでもカテコールアミンの代謝が変化するものがあります。

そのなかで最も有名なのが神経芽細胞腫。

小児がんで、1歳以上の発病と1歳未満の発病で、随分経過が違う珍しい性質のあるがんです。

腹部の奥の交感神経細胞節というところなでき主に副腎から発生します。他に縦隔、腹膜からも発生します。

小児がんのなかではそこそこ大きな割合を占めます。

よく転移するのは肝臓、骨、骨髄などです。

そんな神経芽細胞腫はなるとそのがん細胞(未熟な神経細胞)がアドレナリンを出します。

尿中のカテコールアミンを調べることで診断に役立てています。

前までは乳児を対象にスクリーニングをしていたのですが乳児に発生した神経芽細胞腫は非常に予後がよく化学療法などしなくても自然に退縮することも多いので廃止されました。

わたしが疑問なのはアドレナリンががん細胞によって出されたらハイになるのか

ということです。

もし神経芽細胞腫によってハイになるのだとしたら

高血圧というのが神経芽細胞腫の特徴的な症状の1つなのですが

それはカテコールアミン代謝によるものなのでしょうか?

追記:「ハイになる」というのは不適切な表現だが、アドレナリン分泌による様々な症状(心拍数上昇など)は出ることがある。